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免責事項:これは英文の記事「VMware SD-WAN Bandwidth Measurement Modes, Best Practices, and Limitations. 」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。
この記事では、VMware SD-WAN サービスを使用して WAN リンクでバンド幅測定を実行する方法について説明します。 その後、設定に関するガイダンスと制限事項も示します。
VMware SD-WAN Edge は、WAN リンクを検出すると、最初に 1 台以上の VMware SD-WAN Gateway との間で動的マルチパス最適化 (DMPO) トンネルを確立し、プライマリ Gateway にバンド幅テストを実行します。バンド幅テストは、双方向 UDP トラフィックのストリームを送信し、各端での受信速度を測定することによって実行されます。さらに Edge は、ハブ/スポーク トポロジでスポークとして展開されている場合、設定に応じてハブ Edge とのトンネルの確立とバンド幅テストも実行します。 VMware SD-WAN では、3 つのモードでバンド幅測定を行うことができます。 スロー スタート (Slow Start) モード スロー スタート モードでは、Edge は VMware SD-WAN Gateway に対して、小さな UDP トラフィック バーストを送信してから大きな UDP トラフィック バーストを送信します。Gateway では、受信したパケット数に基づいて、WAN リンクの速度を計算します。スロー スタート モードでは、Edge は、このトラフィックを 5 秒間の固定期間にわたって送信します。Edge は、最初の 3 秒間は 1 秒あたり 5,000 パケットの速度で UDP トラフィックを送信し、残りの 2 秒間は 1 秒あたり 20,000 パケットの速度でトラフィックを送信します。UDP トラフィックのパケット サイズが、WAN リンクの MTU サイズと一致します。スロー スタート モードは、有線リンクにデフォルトで設定されています。Edge は、(ISP でセッションの開始が調整されている場合のために)短期間に安定したパケット ストリームを送信した後、最大 200 Mbps までストリームを増やして受信量を測定します。注:スロー スタートの仕組みにより、測定可能な速度上限はいずれの方向でも 200 Mbps になります。Edge ソフトウェア リリース 3.3.0 以降では、スロー スタート モードの測定値が(アップロード バンド幅で)175 Mbps 以上になると、自動的にバースト モードに切り替わります。これは、一部の ISP では、リンク SLA(サービス レベル アグリーメント)の一部として完全なパケット レートが許可される前は、パケット レートの増加速度を抑える必要があるためです。 バースト (Burst) モード バースト モードでは、Edge は、UDP パケットを単一バースト(固定の多数のパケットを含む 1 回のバースト)として Gateway に送信します。Gateway は、受信したパケット数に基づいて速度を計算します。最初のラウンドは 416 パケットです。Gateway の応答で、パケットの受信間隔が非常に短いことが示された場合は、2,000 パケットで再開されます。この UDP トラフィックのパケット サイズが リンク MTU サイズです。バースト モードは、無線リンクにデフォルトで設定されています。 Edge は 6.25 MB のバーストを Gateway に送信し、受信された量と所要時間を測定します。Gateway の応答に基づいて、バーストの時間が 0.5 秒になるようにサイズを調整し、2 番目のバーストを送信します。再度調整を行い、3 番目のバーストを送信します。3 番目のバーストで受信された量と所要時間に基づいて、そのリンクのバンド幅が設定されます。注:バースト モードは、方向問わず 900 Mbps までの WAN リンクを測定する場合に有効です。WAN リンクのアップロード速度またはダウンロード速度が 900 Mbps を超える場合は、ユーザー定義モードを使用して手動で設定する必要があります。 ユーザー定義モード(手動で定義) このモードでは、ユーザーが Orchestrator ユーザー インターフェイスで WAN リンクのバンド幅を手動で設定できます。ユーザー定義モードが推奨される用途は次のとおりです。 WAN リンクの速度(アップロードまたはダウンロード)が 900 Mbps を超えている場合。Edge の WAN リンクをハブとして使用する場合。MPLS などのプライベート リンクでは、ユーザーのネットワーク内にある他のすべてのプライベート リンクに対してバンド幅測定テストを実行する必要があるため、リンクにはユーザー定義の値を設定することを推奨します。 たとえば、ネットワーク内に複数のプライベート リンクがあり、プライベート ピア リンクのバンド幅の値がそれぞれ 5 Mbps、1 Mbps、500 Kbps である場合を考えます。プライベート リンクでは、これらの各プライベート ピア リンクに対してバンド幅テストを行うため、最終的な測定値が最も低いピア リンクの値になる可能性があります。また、バンド幅を測定するたびにリンク リソースが使用されるため、多数のプライベート リンクがある大規模なネットワークでは、この方式は適切ではありません。 WAN リンクのバンド幅の測定に失敗し、そのリンクに値が登録されていない場合。Edge で使用するリンク速度の意図的な制限など、ユーザー独自の設定がある場合。 VMware Orchestrator を使用したバンド幅測定モードの設定: [設定 (Configure)] → [Edge の選択 (select Edge)] → [デバイス (Device)] → [WAN 設定 (WAN Settings)] → [編集 (Edit)] → [詳細 (Advanced)] → [バンド幅測定 (Bandwidth Measurement)] 重要な注意事項と制限事項 ●USB モデムは、スロー スタート測定モードに対応していません。USB モデムに推奨されるバンド幅測定モードは「バースト モード」です(デフォルト設定)。有線 WAN リンクの場合は、「スロー スタート」が推奨されます(デフォルト設定)。●利用可能なバンド幅が時間の経過とともに変化する可能性があるリンク(特に無線リンク)では、動的なバンド幅調整が推奨されます。この設定では、WAN の輻輳とパケット ロスを追跡し、必要に応じてバンド幅を増減して調整します。輻輳を回避するため、バンド幅が最初の測定値よりも高くなるように調整されることはありません。●バンド幅の測定対象はローカル Gateway パスのみです。ただし、Edge がハブ/スポーク トポロジのスポークでもある場合を除きます。この場合、スポーク Edge とハブ Edge 間のバンド幅も測定されます。●ハブ/スポーク トポロジにおいて、ハブ Edge と接続されたスポーク Edge に異なるバンド幅測定モードが設定されている(たとえば、ハブ Edge WAN リンクでユーザー定義モードが設定され、スポーク Edge の WAN リンクでスロー スタート モードまたはバースト モードが設定されている)場合、リンク測定が実行されます。ただし、VMware SD-WAN では、測定値がユーザー定義の値よりも大きい場合、ユーザー定義の値が優先されます。そのため、ハブ Edge の WAN リンクのバンド幅測定モードがユーザー定義モードに設定されていない場合でも、ハブ Edge でバンド幅測定が行われることがあります。●ローカル Gateway パスの測定中、残りのパスは WAITING_FOR_LINK_BW になります。ローカル Gateway パスの測定が完了すると、残りのパスの値が更新され、ピアと交換されます。これは、ハブ/スポーク トポロジでハブ Edge がスポーク Edge によって測定される場合にも当てはまります。●無線リンクのデフォルト設定は、常にバースト測定モードです。●有線リンクの場合、キャッシュは測定が正常に完了したときにのみ更新されます。この値は 7 日間有効です。バンド幅は、トンネルがフラップまたはアップしたときにキャッシュがない場合、またはキャッシュに値が残っているが前回の測定から 7 日経過した場合にのみ測定されます。無線リンクの場合も動作は同様ですが、キャッシュ関連の条件は経過時間が 24 時間以上であることのみです。また、トンネル フラップが発生すると別のバンド幅測定がトリガされます。●何らかの理由でバンド幅の自動測定に失敗した場合は、Orchestrator のユーザー インターフェイスで [テストとトラブルシューティング (Test & Troubleshoot)] → [WAN リンク バンド幅テスト (WAN Link Bandwidth Test)] の順に移動して、バンド幅測定を手動でトリガできます。